tensorafamily’s diary

チワワの家族との悲喜こもごもを綴ります

お産は続く・・・

 てんの毛色はレッド、そらは血統書にはレッド&ホワイトとあるものの、どう見てもフォーン(クリーム?)&ホワイト。でも隔世遺伝もあって、ご先祖様の毛色も影響するとのことで、何色の子供が生まれるかはお楽しみ。血統書をながめればクリームとフォーンが圧倒的に多く、レッド系とブラックタン系がちらほら。チョコもわずかにいましたが、生まれてくる子はクリームやレッド、フォーン辺りかなあと漠然と考えていました。子供はブラックが生まれたら自分で面倒をみるから飼いたい、と言っていたのですが、可能性は低いかなと思っていました。

 

 私たちが初詣に行っている間に生まれた子は、てんが一生懸命食いちぎろうとしているへその緒が、なかなか切れてくれません。ここはもう介助が必要だろうということで、ハサミで切ってあげることにしたのですが、最初の子なのでこちらもあたふたしています。まずはへそから1cmのところを糸で縛らなくてはいけないのですが、「1センチってどこ?ここでいい?」とパニックです。縛ってハサミで切り、子犬をガーゼで拭いて、呼吸をしていない子は2~3回振って呼吸をするか確かめます。その間にてんは胎盤を食べています。

 私達は妊娠して出産まで様々なことを予め「こういうもの」として知ることができますが、当たり前のことながらわんこにそんなことはできません。なのにてんは、産んでからへその緒を切ろうとしたり、胎盤を食べようとしたり、本に書いてある通りの行動をします。本能と言ってしまえばそれまでですが、予備知識もなく出産なんて、果たして私にできるだろうかと考えたら「えらいなー、てんは!」という感嘆の言葉しか思い浮かびませんでした。

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次女を産んだあとのてん

 最初の子は156gの女の子で色はホワイトでした。最初の子なので私たちが大騒ぎしてしまったせいか、次の陣痛がきているようですがなかなか生まれません。初乳が肝心だということで、無理やり長女に母乳を飲ませようとするから尚更です。結局長女はうまく飲めないのでミルクを作ってなめさせました。

 そうこうしている間に、いよいよ二番目の子の誕生です!濡れているので濃い色に見え、「レッドかな?」などと言いながら性別を確かめたり、私たちにも少し余裕が出てきました。長女より少し大きい172gで、元気が良いのでミルクは与えず、様子をみることに。長女が生まれてから2時間が経過していました。

お産が始まった!

 我が家には大晦日から元日にかけて、毎年変わらぬルーティンがあります。まず大晦日の午後6時くらいから晩御飯が始まり、1~2時間ほどで終われば各々観たい番組、したいことが違うので、自室に散っていきます。そして11時40分くらいに再集結し、紅白の結果を見ながら年越しそばを食べます。晩御飯からそんなに時間が経っていないので、お腹が空くわけもないのですが…。日付が変わるまでに何とか食べ終えます。

 カウントダウンが始まると、やをら立ち上がり、零時零分零秒にジャンプをして「よし、我々は今年もまた日付が変わる瞬間、地球上にいなかった」などと馬鹿馬鹿しい儀式を完了させたら、また自室に散って行き、就寝。これが毎年変わらぬ大晦日でしたが、今年は何せお腹の大きなてんがいます。何があってもいいよう、おそばはいつもより早めに食べます。しかしてんの熱は38℃台から下がりません。「う~ん、明日の出産も無いのかな?」と思いながらも取り敢えず日付が変わる瞬間、地球上から飛び出し、早々に明日に備えることにしました。

 明けて2021年1月1日。いつもは各々目覚めた順にリビングに集まり、お正月の準備が終わったら全員で近所の氏神様に初詣、帰ってきたら今年の抱負を順番に述べてお屠蘇をいただき、それからはひたすら飲んで食べて一日が終わっていく…旅行でもしない限り、これがほぼ毎年の我が家の元日です。が、今年は「てんの出産が終わるまでは飲めないかなぁ。取り敢えず初詣を済ませておこう」、とまずは神社へ。

 例年ならそこそこの人出がありますが、今年はコロナのためかまばらな上に、神社関係者の方々も見当たりません。「てんが無事出産できますように」しっかりお祈りをして帰路を急ぐのでした。

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唯一の生まれたばかりの写真

 家に着き、コートを脱いでいると、ケージを覗いた子供が「ん?生まれてない?」!何と、私達が出掛けている20分余りの間に、てんは第一子を産み、一生懸命へその緒を食いちぎろうとしているのでした。

出産のお勉強③

 自宅出産が決定的になったので、何としても5匹を無事にこの世に送り出さねばなりません。購入した本にも、一応図解入りで出産シーンの記述はあるものの、やはりここは実写で確認をしようとyoutubeで確認。アップされているものを幾つか見て、「う~ん、いつの間にか生まれているなぁ。」「助産に慣れてる感じがあるけど、ブリーダーさんかなぁ。こんなに上手くいくかなぁ。」などと家族で好き勝手言いながらあーでもない、こーでもないと予習に余念がありません。

 出産シーンを私たちも動画に収めよう、なんてことも話していましたが、いざ出産が始まるとそれどころではなく、写真を数枚撮るのがやっとのことでした。今となって撮れなかったことを後悔しているかと言えば全くそんなことはなく、あの長いようなあっという間のような半日の出来事は、家族にとってかけがえのない思い出となっています。

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病院でいただいたエコー写真

 着々と準備は進み、5匹の区別が付くように首に巻き付ける色違いのリボン、5匹も赤ちゃんがいるわけですからたくさんの母乳がでるよう、粉ミルクや高カロリーな授乳期用のドライフードや缶詰めを買い込みました。これがこの後、大惨事を引き起こすことになろうとは夢にも思わず…。

 動かないと太ってしまって難産になるといけないので、大きなお腹をゆっさゆさ揺らしながらの散歩も欠かしません。何なら少し長い距離も歩いたりして、今思えばてんも「こんな大きなお腹でしんどいわ!」って訴えたかったかなぁ?

 毎日計る熱が1℃下がったら24時間以内に出産が始まる、を目安に今か今かと待つうちに、あっという間に大晦日が来てしまいました。

出産のお勉強②

 今回ブログに綴るにあたって、購入した本を再度読み返してみました。当時は妊娠した後のページからだけをひたすら読んでいたのですが、改めて最初から読んでみると交配にあたっての注意すべきこと、例えば、色素細胞が重要な役割を果たすため、掛け合わせる毛色に気を付けなければ内臓神経の形成に異常をきたす恐れがある、など不勉強を思い知らされました。

 そして、最大の衝撃は交配の項で、そんなことを考えもしなかったし知ろうともしていなかったので、あんなことしてこんなことしてそんなことをする事実に「うおぉぉぉっ!てん!そら!マジか!」と今更ながら驚きました(詳細は割愛)。

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妊娠少し前のてんとそら

 それはさておき、取り敢えずしなければならないことは、

①熱を毎日計る。犬の体温は基本38℃台で、これが1℃くらい下がると24時間以内に出産が始まる。

ダンボールなどで産室を作る。

③区別しやすいように子犬に付けるリボンを用意する。

の3点。それと、出産当日慌てないように分娩の流れや注意事項を、大きめの壁掛けカレンダーの裏側に書き、出産場所近くの壁に貼りました。

 産室(産箱)はホームセンターで段ボールを購入。本に書かれてあるとおりの形に切り、ケージにセットして慣れさせようとしましたが、結局最後まで入ろうとしなかったので、悲しいかな廃品行きに…。ケージ生活を卒業して随分経つので仕方がありません。

 そして妊娠を告げられてから10日後、病院のレントゲンで子犬の数の確認と、大きさの確認(大き過ぎると帝王切開の必要があるため)をしていただきました。結果5匹で確定、大きさも、まず自然分娩で問題なく産めるはず、とのことで覚悟を決めました!

出産のお勉強①

 わんこは人間のように、自宅で産ませたいなら自宅、病院で産ませたいなら病院、と選べるものだと思っていました。ですのでてんの出産が分かり、先生が出産時の説明を始めた時に、「病院で産ませていただけないのでしょうか」とお聞きしたら、「赤ちゃんが大きくて帝王切開とかでない限り、基本ご自宅です」とのお返事には衝撃を受けました。「もしものことがあったらどうしよう…」そのことが気になり、出産中にトラブルがあった時、夜中だったらどうすればいいか、休みの日だったらどこに行けばよいか、そんなことばかりを質問していたのを覚えています。幸いてんがそらの1.5倍ほど大きいので、恐らくそんなに苦労せず産めるだろうとのこと。これが大きさが逆で雄が大きかったり、頭が大きい犬種だと帝王切開しないといけないケースが多いらしいです。

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てん(左)とそら(右)

 出産予定日は年末年始ということで、出産に向けての勉強が始まりました。有難いことに今の世の中、インターネットという素人には超有難いツールがあり、自宅出産の情報もアップされています。でも必要な時に必要とする内容が記されているページにすぐたどりつける本の方が使い勝手が良く、本を購入することにしました。

 種類が少なかったため揃えて読み比べてみようか迷いましたが、情報過多だといざという時に迷うと思い、参考になったというレビューの多い本にしました。重要だと思われる箇所に付箋を貼っていくと、あっという間に付箋だらけに!

 更に読み進めていくうちに、「二匹の子供がいたらいいな」などという安易な気持ちでいたことを反省することに…。

てんの妊娠

 

 2020年もいよいよ終わりが近付く12月に入った頃…。少し前からてんが太り気味なのが、家族の間でも話題になっていました。ベッドから飛び降りて少し足を傷めた時「太り過ぎ!」と気にも留めていなかったのですが、なんだか12月に入って明らかにお腹だけが膨らんてきている…。もしかして?

 いずれてんとそら(まだブログに登場していないてんのパートナー)のBabyが欲しい、と考えていたので全く避妊もせずにいたのに、まさか妊娠しているなんて夢にも思っていませんでした。何せてんは3.8㎏のデカチワワ!ちょっとやそっと大きくなったところで、「あれ?また大きくなった?」!

 それでもお腹の膨らみが尋常ではない、ということで病院で診察してもらうことに。

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お腹が大きくてダルおも~なてん

 臆病なてんはとにかく病院が大嫌い。診察台に乗せられると大きいのも小さいのもおもらししてしまうことがあったりしますし、先生の手を噛もうとするので口輪は必須。そんなてんがお腹の毛を剃られ、ブルブル震えながら診察を受けていると「あー、いますねー、赤ちゃん」とエコーで確認する先生。「やっぱり妊娠してたかー。そうか、そうか。おめでとう、てん」なんて呑気な気持ちは、先生の「一匹、二匹、三匹…うーん四匹。もしかしたら五匹かもしれないけど、次回レントゲンで確認しましょう」の言葉でかき消されてしまいました。

 チワワなのに五匹ーーー???嘘でしょーーー???

社会化ってムズカシイ・・・

 てんが我が家にやってきて3週間。ペットショップからの「3回目のワクチンが終わるまで外に出さないで」の言いつけを忠実に守り、一歩も外に出ない生活が続いたてんも、そろそろ2回目のワクチンを打つ時期が近付き、久しぶりに外の世界へ。

 ネットの口コミを頼りに、家からそう遠くない病院に決定!土日も開院しているところが、全員会社勤めの我が家には有難いポイント。久しぶりの外の景色に、何だか落ち着かないながらも尻尾を立て、ご機嫌な様子のてん。名前を呼ばれ、いざ診察台に乗せられてから「わぉ!ナニナニ?何が始まるの?」と後ずさり…。

 先生から「う~ん、少し人見知りが始まってるかな?」と言われ、更にそれに続いて衝撃のおコトバが!

 「今は外の音や他人の声や姿に慣れさせるために、抱くなどして連れ出してあげて下さい。社会化がうまくいかないと、将来怖がったり臆病なワンちゃんになりますよ!」

えーーーっ!1ヶ月どこにも連れて行ってませんけど?だって出すなって言われましたよ?社会化ってそんな言葉、初めて聞きましたよぉぉぉっ!

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病院から帰ってお疲れのてん

 それから慌てて犬用カートを買い、それに乗せてあちこちをウロウロしましたが、物音や人の声に怖がって楽しそうじゃありません。やがて3回目のワクチンの日がやってきて、先生からは「人見知りが進んでいますね」(泣)

 それでもこの時点ではまだ、ことの重大さが分かっていませんでした。その後狂犬病のワクチン接種も終わり、いよいよリードを付けてのお散歩が可能に!そしてここから思い知るのでした…。公園など視界に入っている人が近付いてくるのは大丈夫なのですが、曲がり角から突然人や自転車が現れると、ビックリして吠える犬になってしまいました。(吠えられた皆さん、本当にごめんなさい。)

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4ヶ月の月齢誕生日

 我が家にきたばかりの頃、全く声を発しないてんを「声が出るのかな?」と心配し、1週間が過ぎてようやく鳴き声を聞いた時、「おーっ!ワンって言った!ワンって言ったよー!」と飛び上がって喜んだことが嘘のように、今は「ワンって言うな!」と叱る日々なのでした。